蘇州市園林道通り23號(hào)に位置し、1963年に江蘇省の文化財(cái)保護(hù)指定を受けた。
獅子林はもともとは宋の時(shí)代の裕福な人の別宅であった。元の時(shí)代の至正2年（1342年）に、日如禪師維則の弟子の相率が出資して、呉中で土地を買い、師のために家を建てた。庭園には珍しい石がたくさんあり、含暉、吐月、玄玉、昂霄などの山峰がある。最も高いのが獅子林で、維則の師の中峰禪師はかつて天目山の獅子巖で説教をおこなったことがあり、また仏教経典によると、仏陀が説法することを「獅子が吼える」と言い、その座を「獅子座」と稱したため、「獅子林」と稱し、また「獅子寺」とも稱されている。至正12年に「菩提正宗寺」と改名された。
明の時(shí)代の洪武の頃には、釈如海という人がここに住んでいた。洪武6年（1373年）に、著名な畫家の倪雲(yún)林が獅子林を通りかかった時(shí)、如海に頼まれて「獅子林図」という絵を畫いた。この絵はいまでは臺(tái)灣に保存されている。翌年、如海はまた蜀山の徐賁に頼んで「獅子林12景図」を描かせ、それ以後獅子林が名が知られるようになり、呉中の文人たちが詩をつくったり、絵を描いたりする景勝地になっていた。嘉靖の頃に、寺の僧侶たちはここから離れ去り、庭園は豪族に占用され、その後、だんだんと荒れ果てることになった。萬暦の頃に、県知事の江盈科がかつて住んでいた所を再訪した際、この庭園を修繕し、高僧の明性も布施をおこなって、仏殿、経閣、山の門を再建し、「聖恩寺」を復(fù)活させた。その後再び民家になった。清の順治5年（1648年）に、再び修繕をおこなった。康煕42年（１７０３年）に、康煕皇帝が中國の南部を巡幸した際、獅子林を訪れ、「獅子寺」という字を書いた橫額を下賜した。乾隆の初期、寺と庭園が分けられることになり、庭園は黃という姓の人の所有となり、「渉園」とよばれ、庭園に5株の古松があるため、「五松園」とも稱された。乾隆帝弘歴は何回も獅子林を訪れ、倪雲(yún)林が描いた「獅子林図」の上に「一樹一峰畫意に入り、幾灣幾曲世俗の心から遠(yuǎn)ざかる」という詩を題した。また、庭園の景観と絵の內(nèi)容を參照しながら北京の円明園の長春園と承徳の避暑山荘を築造するよう命じた。咸豊の時(shí)代以降、庭園はだんだんと荒れ果てることになった。1917年に、大金持ちの貝潤生が9900元の銀貨でこの庭園を買いとり、大規(guī)模な修繕をおこない、建築物をほとんど再建した。數(shù)多くの建物を新築し、また西洋のデザインを參考にしたため、貝潤生の庭園は倪雲(yún)林の「獅子林図」の中で描かれていたものと比べると大きく変わっていた。しかし、その樓閣の壯大さ、飾りつけの精緻さは、民國期において蘇州の庭園のトップとみなされている。日本軍の占領(lǐng)當(dāng)初、「貴賓館」として使われた。抗日戦爭終結(jié)後、國民黨の軍隊(duì)がかつてここに駐屯したことがある。
1952年に、蘇州市文化財(cái)管理委員會(huì)は獅子林の東側(cè)の貝家の祠堂を事務(wù)所として使った。その年に、貝潤生の子孫はこの庭園を國に寄付した。獅子林は修繕されて、1954年2月に一般公開された。1985年に、以前蘇州市文化財(cái)管理委員會(huì)が使っていた庭園の北東側(cè)にある祠堂と一部住宅が蘇州民俗博物館の管理下におかれることになった。
獅子林の面積は1114平方メートルで、高い塀に囲まれ、長い回廊や池があり、動(dòng)いているものと靜かなものがすばらしいコントラストをなしている。建築物は燕譽(yù)堂、小方庁、指柏軒、古五松園、見山樓、荷花庁、真趣亭、石舫、暗香疏影樓、飛瀑亭、問梅閣、雙香仙館、扇亭、文天祥の碑亭、御碑亭、立雪堂、修竹閣、臥雲(yún)室、湖心亭などがある。
「チャイナネット」2002年3月20日
