國家稅務総局統計司は26日、稅収の成長率がGDP成長率を上回っていることについて、5つの大きな原因があると解説した。稅務総局はこれが、統計の特性と構造の違いや、徴稅強化などによるものだとの見解を示している。
稅務総局によると、今年上半期、全國の輸出稅還付前の稅収(関稅、土地契約稅、耕地占用稅を除く)は1兆9332億元で、成長率は前年同期比22.3%と、GDP成長率を大幅に上回った。この主な原因について、同局は次の5つを挙げている。
(1)価格変動の影響と統計の特性が影響
稅は現価をもとに計算され徴収されるため、稅収の成長率も現価で計算される。一方のGDP成長率は、価格変動の影響を除いて計算される。
(2)稅収とGDPの構造上の違い
GDPは第一、第二、第三次産業の生産額をあわせて計算される。しかし納稅額をみると、第一次産業は少なく、第二、第三次産業が主力となっている。第二、第三次産業の生産額の増加はGDP成長率を大きく上回っており、これが増値稅(付加価値稅)などによる稅収増加がGDP成長を超える要因となった。
(3)対外貿易がGDP成長率と稅収成長率に與える影響の違い
GDPは輸出をプラス、輸入をマイナスとして計算するが、稅収にとってはいずれもプラスになる。輸入とそれに関わる稅がGDPと稅収に與える影響は相反するもので、これが両方の數字に影響した。
(4)徴稅強化の影響
徴稅率の高まりが稅収増に結びついた。
(5)累進課稅制度の影響
企業所得稅には3段階、個人所得稅の中の給與所得稅には9段階、土地増値稅には4段階などの累進稅率が設定されている。企業の利益、國民の所得レベル、不動産価格などが上昇を続けており、累進課稅制とあいまって稅源が拡大している。
「人民網日本語版」2006年8月28日