(3)豊富な金融資源
中國は現在、資本項目での限定的なコントロールを続けており、外資の導入は直接投資を中心としている。そのため大規模な資金の出入りは簡単ではなく、金融危機の影響も比較的小さなものにとどまった。預金に対する貸付の比は銀行システム全體で低く、ある銀行では0.65に満たない。銀行システムの流動性は十分ある。中國金融システムは世界と相対的に隔絶している。豊富な國內資金に加えて、2兆ドルにのぼる外貨準備もあり、経済成長を支える金融システムの能力は十分だ。
(4)物価上昇の鈍化
今年、世界経済の成長スピードは減速する見込みだ。國際通貨基金(IMF)の予測によると、世界の経済成長は2.2%にとどまり、先進國はゼロ成長やマイナス成長となる。これを背景として、エネルギー価格や商品価格が下降していくことは間違いない。海外機構の予測によると、中國の消費者物価指數(CPI)の上昇率は今年、1.8%にとどまり、2%にも満たない。中國の専門家も物価上昇率を低く予想しており、成長確保のための金融緩和をはかっている中國政府にとっては、物価上昇の防止と価格の主動的調整がより簡単な狀況となる。
(5)中國市場の潛在力
長期的に見れば、中國はまだ、都市化?工業化のプロセスにある。東部と中西部との格差は大きい。中國市場は13億人という膨大な消費者を持っており、國民消費は急速なグレードアップの段階にある。政策の調整がすばやく適切であれば、中國経済の成長余地は依然として大きい。
「人民網日本語版」2009年4月20日
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