アップルの懸念には理由がないわけではない。同社の攜帯電話の場合、中國で組み立てたものを米國に運んで販売しており、米國が中國から輸入された情報?通信技術類製品に25%の関稅を課せば、米國市場での64GBモデル「iPhone8」(アイフォーン8)の価格は、現在の699ドルから約873.75ドルに跳ね上がる。「iPhone8PLUS」は799ドルから998.75ドルになる。
米國の情報技術?イノベーション財団(ITIF)がこのほど発表した研究報告によると、トランプ政権が中國から輸入された情報?通信技術製品に25%の関稅を課したなら、米國経済は今後10年間で約3320億ドルの損失を被ることになる。貿易での攻撃的な姿勢が続けば、米國國內の対中貿易をめぐる攻撃的な姿勢がさらに複雑化するという。
アップルだけでなく、多くの多國籍企業の責任者が26日に閉會した同フォーラムでそれぞれに不満を表明した。
アムウェイコーポレーションのダグラス?デヴォス社長は、「中米は歩み寄るしかなく、雙方が受け入れ可能な貿易ルールを構築し、市場參入のドアを広げ、協力する中で食い違いを改善し、公平な協議を通じて新たな道のりを模索してはじめて、調和、共存、ウィンウィンが達成できる」と述べた。
ブラックロック社のローレンス?フィンク最高経営責任者(CEO)は、「私は貿易摩擦によって問題を解決できるとは信じていない。貿易摩擦を起こしても無駄だ。トランプ大統領には金融市場をその目で見て、市場の聲に耳を傾けてほしい。中米両國はグローバル化で利益を得ており、より重要なことは世界もより強く大きな中國と米國を必要としていること、世界1位と2位のエコノミー間の貿易摩擦勃発という事態は見たくないことだ」と述べた。
ドイツのヘレウス?ホールディングGmbHのヤン?リナート會長は、中米貿易摩擦がグローバル産業チェーンにダメージを與えることをより懸念し、メディアに対し、「現在のような人々の暮らしが世界規模の自由貿易に高度に依存している時代には、産業チェーンの多くは各國が協力しなければ完成しない。中米貿易戦爭が勃発すれば、両國がどちらも勝者にならないだけでなく、世界の他國の消費者も大きな影響を受けることになる」と述べた。