ギリシャの學者で國際関係および中國問題専門家のハイアール氏は先ごろ、『経済日報記者』の取材に対し、中國の「両會（全國政治協商會議と全國人民代表大會）」が順調に開催されたことは國際社會に「強心剤」と「精神安定剤」を打ち、安定と自信、責任と積極性というプラスのエネルギーを注入したと話した。

　同氏は両會開催前、中國が貧困脫卻を成功させ、絶対貧困を解消したとの見解を示していた。これは輝かしい歴史の成果で、奇跡でもある。現在の貧困基準を基に計算すると、改革開放の実施以降、中國では7億7000萬人の農村貧困人口が貧困脫卻を果たした。世界銀行の國際貧困基準に基づくと、中國の貧困削減人口は同時期に世界で削減された貧困人口の70％以上を占めた。さらに重要なのは、中國が依然として農村発展の道を前進していることだ。中國が進める農村振興戦略は農村地區をより高水準、ハイレベルへと発展させるもので、これも中國の経済現代化にとって大切な措置となる。

　また、2020年は人類にとって最も困難な一年だったにも関らず、中國共産黨の指導の基、中國は新型コロナウイルス感染癥流行の抑制と経済回復において驚くべき大きな成果をあげた。世界の主要國で唯一プラスの経済成長を果たした中國の2020年のGDP成長率は2.3％に達し、回復の狀況は想定をはるかに上回っている。世界の大多數の國家が公共の危機により失業率が高止まりする中、中國の都市部新規就業者數は1186萬人に上り、年末時點の全國都市部調査失業率は5.2％に達した。世界最大の発展途上國が厳しい経済的ショックに対し、就業の安定を保ったことは注目に値する。

　同氏は、「第14次5カ年計畫（十四五、2021－25年）」がまさに中國の歴史において重要な時期に打ち出されたとの見解を示した。中國経済の自給自足の程度を高めて外部の干渉を防ぐ「保護マント」を作ると同時に、中國が2035年の長期目標を実現する強固な基盤を築けば、中國経済の長期的な安定成長が期待できる。また、中國が向こう數年にわたり、國內大循環を主體として國內と海外の雙循環を相互に促進する新たな発展の枠組み構築を加速すれば、中國の巨大な內需市場と海外市場が結ばれ、互いに促進することで経済成長の安定的な動力が提供される。これは中國経済の発展水準を高め、世界経済の協力と競爭において新たな優位性を樹立することにつながる。

　「中國が得た非常に大きな発展の成果、世界の貧困脫卻に対する中國の貧困解消が持つ大きな意義、國際的な多國間主義とグローバル化を守るゆるぎない決意、國際ガバナンスの責任を積極的に擔う姿勢はいずれも、國際體系の公平な運行と世界経済のウインウインの発展において中國が重要かつ主導的な役割を演じていることと切り離すことができない」。ハイアール氏は、自分たちが歴史の重要な時期の証人となっており、中國が國際體系において一層重要で主導的な責任ある作用を発揮し、世界和平の維持と協同繁栄の促進を図らなければならないとしている。

　「中國網日本語版（チャイナネット）」2021年3月20日