自主的知的財産権を有する中國初の移動通信衛(wèi)星「天通1號01星」の打ち上げから2年が経ち、天海世界と中國電信が衛(wèi)星電話をかけられるスマートフォンを共同開発した。また、中國電信は商用向けの番號割り當(dāng)ても開始。これは、中國が衛(wèi)星移動通信の「攜帯電話時代」に突入し、海外の衛(wèi)星移動通信サービスに依存せず、安全な自己制御が可能になり、個人または法人ユーザーにより良いサービスを提供し、経済と社會の発展を促すことを意味する。
獨占打破 「中國版インマルサット衛(wèi)星」誕生記
中國が移動通信衛(wèi)星を自主開発した背後には特別な経緯がある。
2008年の四川大地震の発生後、被災(zāi)地の通信ネットワークは完全麻痺狀態(tài)になった。中國には移動通信衛(wèi)星システムがなかったため、海外の衛(wèi)星電話設(shè)備を使用し、海外から移動通信衛(wèi)星システムを借りて救援作業(yè)を?qū)g施するしかなかった。
震災(zāi)後、中國航天科技集団空間技術(shù)研究院は真っ先に研究開発に取り組み、中國初の高軌道移動通信衛(wèi)星に「天通1號01星」という輝かしい名前をつけた。
それまで、攜帯式衛(wèi)星電話市場は國外企業(yè)に獨占され、イリジウム、スラヤ、インマルサット、アイサットの4タイプが主流だった。うち、長期にわたって使用されているインマルサット衛(wèi)星は1970年代末に配備された衛(wèi)星通信システムで、今でも最も主流な衛(wèi)星通信である。
2016年8月6日00時22分、「天通1號01星」が西昌衛(wèi)星発射センターから「長征3號乙」運搬ロケットで打ち上げられた。靜止トランスファ軌道を移動するこの大容量の通信衛(wèi)星は中國で最初の移動通信衛(wèi)星となり、中國の衛(wèi)星移動通信分野の空白を埋め、海外の移動衛(wèi)星通信システムによる獨占を完全に打破した。
「天通」衛(wèi)星はカバー範(fàn)囲が広く、通信能力が高く、サービス死角がなく、中國全域および領(lǐng)海、第一列島線、中國周辺區(qū)域、西太平洋、インド洋を全面カバーし、祖國のどの地域でも常時、必要に応じて通信が可能になった。
「圏外」がなくなる
「天通1號01星」の打ち上げ成功後、深圳市天海世界衛(wèi)星通信科技有限公司は「天通1號」の地上業(yè)務(wù)を擔(dān)當(dāng)する中國電信股フェン有限公司衛(wèi)星通信支社に積極的に協(xié)力し、「天通1號」端末裝置の市場研究と設(shè)備開発に取り組み、テストと改良を重ね、衛(wèi)星電話をかけられる最初のスマートフォンを開発し、番號割り當(dāng)てを開始した。
この衛(wèi)星電話には中國が自主開発した「天通1號」移動衛(wèi)星通信システムのチップが使用されている。
都市のパブリックネットワークでは普通のスマートフォンとして使用し、これまで地上移動通信ネットワークがカバーしていなかった、または不安定なエリアでは衛(wèi)星通信モードをオンに切り替えることで地上環(huán)境の影響を受けることなく、どこでも障害なしで通話ができる。これにより、「圏外」はなくなり、通信障害や連絡(luò)が斷たれるという狀況もなくなる。
「中國網(wǎng)日本語版(チャイナネット)」2018年5月20日