國家社會科學基金プロジェクト「溫暖化が中國の食糧安全に及ぼす影響及び対策研究」のプロジェクト責任者である、華中農業大學の王丹?農業管理博士によると、過去30年間の研究?モニタリングにより、中國北部では降水量がやや増えたが、南部では減少したことが明らかとなった。また、水稲、小麥、トウモロコシの主産地の気溫は軒並み上昇傾向にあるが、日照時間は逆に減っているという。これらの気候の変化に伴い、水稲?小麥などの食糧生産地域に構造的な変化が現れている。新華網が14日に伝えた。
王丹博士によると、気溫の上昇と、降水帯の北への移動により、水稲生産地域に変化が見られているという。例えば黒竜江省では、もみ生産量が1979年には100萬トンに満たなかったが、2007年には1500萬トンに増加した。一方、古來より「魚米の郷(作物が豊富に取れる場所)」と呼ばれる浙江省では、もみ生産量が1979年には1300萬トンだったが、2007年には600萬トン余りに減少している。
歴史的に、中國における食糧生産地區の構造は、秦嶺?淮河線を境に南側が水稲、北側が小麥の生産地とされてきた。また、干ばつ、低気溫に見舞われる北方地域と、南方の一部の丘陵地帯ではトウモロコシの生産が行われてきた。王丹博士は「気候の変化が食糧生産に與える影響は今後も継続する。時間の推移に伴い、この影響はさらに深刻化するだろう」と述べる。(編集SN)
「人民網日本語版」2011年4月15日