交通輸送業はグリーン発展、炭素排出のピークアウトとカーボンニュートラルの実現を推し進めるコア分野である。近年、中國交通輸送業はグリーン低炭素モデル転換を積極的に推し進め、輸送構造を大幅に調整し、新エネルギー車の使用を普及させ、良好な効果を上げている。
バス路線のカスタマイズ、自転車専用道路の敷設、新エネルギーとクリーンエネルギーの普及加速化など、全國各地と各部門は積極的に行動し、新プランや妙案を打ち出している。現在、エコ外出の雰囲気が高まり、エコ外出は住民の習慣になっている。統計によると、2020年末時點で、路線バス、観光タクシー、都市物流配送車に使用されている新エネルギー車の數はそれぞれ46萬6000臺、13萬2000臺、43萬臺に達した。
高速鉄道も現代的な「エコ交通」の重要なシンボルである。2018年に中國初の設計時速450キロの北京?天津都市間鉄道が運営を開始して以降、高速鉄道が次々と運営を開始した。特に中國共産黨第18回全國代表大會(十八大)以降、中國の高速鉄道は急速に発展し、年平均350キロが運営を開始し、世界で最大規模、現代化レベル最高の高速鉄道網を形成した。
中國國家鉄道集団有限會社の統計によると、省エネの面で、高速鉄道の1人あたりの100キロエネルギー消費量は飛行機のわずか18%、大型バスの50%前後である。土地の節約の面でも、4車線の高速道路と比べて、高速鉄道の占有面積はわずか50%、輸送量あたりの占有面積は10%。エコノ面では、高速鉄道の二酸化炭素排出量は飛行機のわずか6%、自動車の11%である。2012~2019年の高速鉄道の旅客取扱量増加と道路の旅客取扱量を比べても、二酸化炭素排出量は2320萬トン減少した。
そのほか、高速鉄道の運営は在來線の貨物輸送能力を引き上げ、鉄道輸送量の増加、輸送構造の合理化に好條件を作り出し、交通輸送のグリーンモデル転換発展を促した。
同時に、高速鉄道は電気化技術を採用し、その建設の発展は鉄道の電気化率を大幅に向上させた。中國の鉄道の電気化率は74.9%に達する。また、ガソリン車のエネルギー消費量はピーク時の1985年の583萬トンから現在231萬トンに減少し、年間1256萬トンの二酸化炭素排出が削減されていることになる。
民間航空については、飛行機の燃料消費量と二酸化炭素排出量の削減は民間航空業のグリーン発展のコア任務である。中國南方航空集団有限會社の馬須倫會長によると、近年、南方航空は飛行の全面的な省エネモデルの形成に取り組んでいる。
著陸時の著陸裝置の作動タイミングには技術が必要である。タイミングが早すぎると、抵抗力が大きく、燃料消費も多い。遅すぎると、安全面に影響する。南方航空はビッグデータをもとに最良の高度を計算した。類似の燃費改善ポイントに19通りの計算をし、離陸、巡航、下降など各段階をカバーし、飛行の全面的な精密管理を実現した。
2018~2020年の南方航空の飛行機燃料削減量は12萬7000トン、二酸化炭素排出削減量は40萬1000トンで、輸送トンキロは0.2018キログラムから0.1824キログラムに減少した。
航空會社だけでなく、空港の「グリーン革命」をひっそりと行っている。空港では攜帯電話だけで手続きができ、ペーパーレス化は多くの旅客の習慣になっている。
民航局の統計によると、2019~2020年、ペーパーレス化による航空會社と空港の紙使用と投資のコスト削減額は4億3000萬元、業界全體の二酸化炭素排出削減量は8622トンに上り、著しい経済効果が見られる。
予測によると、「第14次五カ年計畫」期間、全國のペーパーレス化交通サービス利用者は延べ20億人に達し、ペーパーレス化交通により旅客の待ち時間は計20億時間以上削減される。
新エネルギー車の使用もグリーン発展に大きく貢獻している。2020年末時點で、全國の空港の新エネルギー車使用割合は5分の1に迫った。北京大興國際空港を例に挙げると、新エネルギー車の使用割合は5分の4を超えている。大気の質改善においては、40萬トンの燃費を削減した。二酸化炭素排出量を約130萬トン削減し、大気汚染物質を約4800トン削減したことになり、空港のガソリンとディーゼル油の消費量は大幅に減少した。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2021年10月5日