張:これまでにどのくらいの世界遺産を撮影しましたか。
周:私はこれまでに、89カ國で世界遺産を撮影しつづけてきました。しかし、世界遺産は増えつづける一方です。私が寫真を取り始めた頃は450カ所でしたが、いまや850カ所もあります。
張:思い出に殘っている撮影はありますか。
周:エチオピアの王墓を撮影に行ったときのことです。その遺跡は大きく、空撮でなければ全景を撮ることはできませんでした。しかし、あいにく私はひとりで撮影に臨んでいたので、空撮は不可能でした。そこで、手元にあった三腳を縦に3本つないで、そのテッペンにカメラを固定し、シャッタースイッチを下まで伸ばしたのです。そして、レンズの上にデジタルビデオカメラを設置し、地上からでも、レンズがどんな風景を捉えているかを把握できるようにし、高い位置からの撮影を遠隔操作できるようにしたわけです。その狀態でフィルム2本分を撮影したところ、5枚ほどいい寫真を撮ることができました。
張:ところで、周さんが撮る世界遺産には獨特の雰囲気が漂っていますね。
周:撮影技法だけでなく、撮影の時間帯にこだわっているからだと思います。朝方や夕方など、空の色がぼんやりとしている時間帯に、撮影するようにしているのです。そうすることで、寫真に幻想的な雰囲気を與えることができるのです。 私はこれでほとんどの有名な世界遺産を撮り終えました。これからは少しマイナーなキューバやアルゼンチン、ブラジルなどの世界遺産を撮影していきたいと思っています。
張:これからも世界遺産の魅力を、日中両國に伝えつづけてください。
?中國國際放送局 日本語部?より2010年4月4日