國土が小さく、資源の乏しい日本にとって、資源大國になるのがずっと夢だった。そして今長年の努力の末、この夢が現実のものとなりつつある。ここ數年、日本を「資源大國」と稱する日本のマスコミの報道が増えている。
最近、日本の最東端に位置する南鳥島が資源大國という夢に新たな翼を與えた。南鳥島は太平洋に浮かぶ火山島で、東京から約2000キロメートル離れている。日本経済新聞によると、石油、天然ガス、金屬の採掘を行っている日本の企業が調査したところ、南鳥島近海の鉱床にハイテク産業に欠かせないレアアース(希土類)やマンガン、コバルト、ニッケル、プラチナ、ネオジムといった鉱物の埋蔵が確認されたのだ。調査と採掘を急ぐため、日本政府自らこの事業を直轄し、2011年から政府予算案に組み入れるとともに、6億6千萬円の予算を追加し、商業開発を目的とした本格調査に乗り出す方針だ。
▽「遠い親戚、近くの隣國」どちらともうまく
南鳥島近海で見つかった鉱床は範囲が広いため、日本政府は近海資源の開発のほかに、公海區域にある鉱區の開発権取得など長期計畫も整えている。公海區域における國際的な採掘ルールが今年7月に決まる可能性があるため、日本は採掘権を申請する準備を速やかに整え、中國や韓國など周辺國との排他的経済水域(EEZ)外での開発爭いを有利に進める方針だ。
南鳥島で大量のレアアースが発見されたことが伝えられると、日本の一部マスコミは早くも將來的な構想についても報道を始めた。「鉱床の調査と開発計畫が順調にいけば、日本が中國へのレアアース依存から脫卻する日も近い」といった報道からは別の意図も感じられる。昨年、中國はレアアースの需要と供給の管理強化のため、レアアースの輸出に調整を加えた。この措置は、レアアースの需要量が世界一の日本に一時、レアアース不足に対する不安を抱かせ、あらゆる方法を駆使してレアアースの安定した供給確保に努めた。
昨年1年間、特に下半期は日本の資源外交が異常なほど活発だった。いわゆる「遠い親戚より近くの他人」で、日本人の視線は「近く」に注がれた。ロシア、モンゴル、ベトナム、インドなどいたることろで日本の外交官や企業家の姿が見られた。