中國はなぜ継続的発展が可能か
日本のGDP発展史を見ると、何度か5萬億ドルに達しているが、その上の6萬億ドルに達することはなかった。もし、日本GDPのボトルネックと5萬億ドルとするならば、中國にもボトルネックは現れるのだろうか。中國が継続的発展を遂げられる理由はどこにあるのだろうか。
野口教授によれば、中日両國のGDP展望に最も大きく影響するのは教育と人的要素であるという。彼は2010~2020年の英國の世界大學ランキング200校を指し示した。その中には、中日ともに5大學がランキングしており、特にその違いは見て取れない。
「20年前にスタンフォード大學で教えていた頃にも、中國の學生はいたが、彼らは厳格な體系教育を受けていないようだったので、私が彼らを有望視することはなかった。だが、今は全く狀況が違う」野口氏はこう語る。
今、再び野口教授がスタンフォード大學を訪れると、中國人の學生はすでに日本人の5倍になっており、しかも彼らが受けてきた體系教育は日本や米國のそれと全く変わらないものである。中國の大學も瞬く間にベスト200校のランキングに名を連ねるようになり、上位5校で見ると、中國が17.8萬人、日本が10.8萬人と差は大きくないながら、中國は今後の期待が大きい。今後、ベスト200校にランクインする中國の大學はさらに多くなり、それに伴って學生の數も増える。これが、中國の経済発展の人的保証となるのだ。
また、中國GDPが日本を抜いた時、國內の多くのメディアは國民一人當たりのGDPがまだ低いことを問題にしていたが、これは別の角度から見れば、「國內で貧富の差が存在し、地域によって発展段階に差があるからこそ、その落差が中國経済を継続的に発展させる原動力となる」清華大學の劉濤雄副教授はこのように述べる。
手本にすべきは日本の「蔵富於民(人民に富を與える)」