池袋のサンシャインシティプリンスホテルの10月1日から7日にかけての中國人観光客による宿泊予約率は、2012年同期の2.7倍に達した。同ホテルは、個人旅行に続き団體旅行も徐々に増加し始めていると語った。成田空港と東京駅を往復する高速バスを運営する京成バスも、中國本土から訪れる観光客數が回復していると述べた。
日本政府観光局の調査によると、8月に訪日した中國人観光客數は16萬人余りに達し、前年同期比15%減にはなったが、2012年の中日関係の冷え込み前の20萬人超のピーク値に近づきつつある。
しかし中國で10月1日より施行される「旅行法」が、影響を及ぼすと懸念する聲もある。「旅行法」はツアー旅行時に観光客を指定された商店のショッピングに連れて行くことを禁止したため、家電類の免稅店が集中する秋葉原の業界関係者は、「中國人ガイドが処罰を恐れ、限られた時間內に観光客に多くの店舗を紹介することで、需要が分散化するおそれがある」と懸念している。
その他のアジア諸國も現在、中國人観光客を積極的に招いている。中國人観光客が海外旅行先を選択する際に、日本は競爭の中で劣勢に立たされている。
日本政府観光局のデータによると、2012年にタイを訪れた中國人観光客數は前年比60%増の278萬人に達し、日本を訪れた中國人観光客數(142萬人)のほぼ2倍に達した。2008年から現在までの4年間で、タイを訪れた中國人観光客數は3.3倍、韓國は2.4倍になったが、日本は40%増にとどまっている。
日本を旅行する中國人観光客の需要にも変化が生じており、一般的な住宅區や地方都市に興味を示す人が増えている。中國人観光客は「まず富士山を登山し、秋葉原でショッピングする」という観念にしがみついていれば、中國人観光客數の増加が困難であることは間違いない。
「中國網日本語版(チャイナネット)」 2013年10月4日