日本で10日行われた參院選で、安倍晉三首相が率いる自民黨、連立政権を組む公明黨、改憲を主張する大阪維新の會と日本のこころを大切にする黨が、參議院の3分の2以上の議席を確保した。これは改憲勢力が參議院の議席數の3分の2を占めたことを意味する。また衆議院でも改憲を主張する議員の數が3分の2を超えている。これにより、日本の改憲が現実味を帯びてきた。しかし安倍首相が日本國憲法を改正するのは、依然として容易ではない。
改憲を実現するため、安倍首相はまず自民黨総裁の「連続で2期6年まで」という制限を変えることで、自民黨総裁の再選を続け、任期を2018年9月から2021年9月まで延期すると見られる。任期を延期しなければ、安倍首相はこれから2年余りの自民黨総裁の任期內に改憲を実現しようとしても、時間的に大きな問題がある。
安倍首相の改憲にとってさらに厳しい難関は、制度面にある。安倍首相が主張する改憲は、憲法にただ女性の権利や環境権などの新しい內容を盛り込むだけではなく、「武力により國際紛爭を解決しない」としている憲法9條を廃止しようとしている。大多數の日本人は、海外での作戦や戦爭発動に対して消極的だ。これは過去に発動した侵略戦爭の反省によるもので、思想レベルの反戦だ。
安倍氏は日本の首相であるが、1993年から當選を続けているベテラン衆議院議員でもある。安倍首相の最大の政治目標は改憲で、この改憲には3つの特徴がある。
(一)最も改正したいのは憲法9條。日本の軍隊が海外で作戦を展開し、特に外國に宣戦する権利を與える。これは安倍首相の最大の政治目標だ。
(二)憲法9條の改正が困難であることを知り、手段を変えその他の項目を改正するか、憲法に一部項目を加えることで、改憲を可能とする。例えば今年は憲法公布70周年だが、安倍首相は憲法96條の改正動議を出したことがある。ところが保守系メディアに厳しく批判され、うやむやになっている。