『朝日新聞』によると、大阪市中央區にある「ことばをたべるカフェみずうみ」が販売する新メニュー「かんじクッキー」が近ごろ人気を呼んでいる。
このカフェはビルの2階にあり、面積は4畳ほどしかない。壁は湖の底をイメージした青で、食べ物関係の本が本棚ではなく冷蔵庫の中に並んでいる。
35歳の壽谷祐実さんは2016年5月にこのカフェをオープン。定休日の水曜日を除き、平日11時から15時まで店員はいないが、客は自由に本を見ることができる。壽谷さんは15時から21時まで店に入る。日曜にには読書會や俳句會などのイベントを行っている。
壽谷さんは2015年、自宅で読書會を開くなどして準備を始めた。現代はパソコンや攜帯電話の普及が進み、言葉や文字は符號のように変化する。壽谷さんは文字に觸れる機會を増やし、その形式と意味を考え、面白さを知ってもらう必要があると思った。
こうして、壽谷さんは「かんじクッキー」を思いついた。このクッキーは手にとって観察するだけでなく、食べられる。原料は小麥粉、三溫糖、こめ油、塩、卵、オリーブオイルで、細く伸ばした生地で一筆ずつ漢字を作る。
また、店はイベントに合わせて漢字を選んでいる。壽谷さんは、「『間』という時は抽象的だが、漢字はそれに形を與えている。そう考えると非常に面白い。クッキーを食べながら交流できる」と話す。これまでに100以上の「かんじクッキー」を作ったが、中でも「整」という時が一番難しかったという。予約すれば、希望する字の「かんじクッキー」を1字200円(約12元)で作ることもできる。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2017年5月23日