中國と米國の「貿易戦爭」が6日に幕開けとなりました。今回の貿易戦爭は中米両國の一部の輸出製品を対象としていますが、実際には両國の生産者と消費者の利益が損なわれ、世界各國の産業界と消費者の利益も損なわれることになります。グローバル化に深く參與する日本も、運良く助かることはありません。(文=倪月菊　中國社會科學院世界経済と政治研究院研究員)

        中美“貿易戰”于7月6日拉開序幕。雖說此次貿易戰針對的是中美兩國的部分出口產品，實則傷及的不僅是兩國生產者和消費者的利益，也將傷及世界各國產業界和消費者的利益。作為深度參與全球化的日本也不能幸免。

　米國が一方的に仕掛けた中米貿易戦爭は、世界の産業チェーンとバリューチェーンの安全を強く脅かそうとしています。中米経済?貿易関係は世界サプライチェーンの重要な構成部分であり、中國の2017年の対米輸出4298億ドルのうち、外資系企業が54.2％を占めていました。米國は中國製品340億ドルに追加関稅を発動しましたが、中國に進出したグローバル企業がそのうち200億ドル以上、6割弱の製品を供給しています。中國に進出した日本のグローバル企業は現在2萬社にのぼり、課稅対象となった製品の多くがこれらの企業によって生産されています。

       美國單邊挑起的中美貿易戰，正嚴重危害全球產業鏈和價值鏈的安全。中美經貿關系是全球供應鏈的重要組成部分，2017年中國對美出口4298億美元中，外資企業占54.2%；在美國對華征稅的340億美元出口產品中，超過200億美元的產品源自在華跨國公司，占比接近60%。目前，日本在華的跨國企業超過兩萬家，被征稅的很多產品是日本在華企業生產的。

　中國に進出した日本企業のほか、他國に進出した日本企業、自國で産業チェーンとバリューチェーンの生産に參與する一般企業も、深刻な影響を被ります。これは中國の対米輸出製品に、他國から輸入する多くの中間製品が含まれるからです。特に中國で生産されるIT?電子設備の生産過程にも、多くの広範な世界産業チェーンが存在しています。「世界の工場」と呼ばれる中國は、最後の組み立ての段階のみを擔當しています。日本は國內で生産した高付加価値の中間製品を海外に輸出し、中國を含む世界産業チェーンの前線の生産に參與しています。そのため追加関稅を発動された中國の対米輸出製品には、日本から輸入された、もしくは海外に進出した日本企業が生産した中間製品が多く含まれます。

        除了在華日資企業外，在他國的日本跨國公司及在本國參與全球產業鏈和價值鏈生產的一般企業也將受到嚴重影響。這是因為在中國出口美國的商品中，還包括許多進口自他國的中間產品。特別是中國生產的IT、電子設備的生產過程中存在著廣泛的全球產業鏈，號稱“世界工廠”的中國只承擔著最后的工序階段。日本是通過將在日本國內生產的高附加值的中間產品出口到海外，包括中國，參與全球產業鏈的前端生產過程。因此，在中國被征稅的輸美產品中，也包含了很多進口自日本或日本在他國跨國公司生產的中間產品。

　中米貿易戦爭が損失を生むならば、それは決して中國企業だけではなく、中國に進出したすべての外資系企業、世界産業チェーンに深く參與する日本の一般的な生産企業も損失を受けます。

        如果說中美貿易戰將產生“打擊”效應的話，受打擊的絕不僅僅是中國企業，還有在華所有外資企業，以及深入參與全球產業鏈之中的日本一般生產企業。

　世界のサプライチェーンが脅かされ、人々の世界経済への自信が揺らごうとしています。これは世界的な貿易の衝撃を生み、米國と世界の経済を新たな「大恐慌」に巻き込む可能性があります。これは好転の兆しが見え始めた日本経済に悪影響を及ぼし、日本経済の回復の流れを斷ち切る恐れもあります。

       全球供應鏈受到威脅，人們對于全球經濟的信心將發生動搖，可能引發全球性的貿易沖擊，進而將美國和全球經濟拖入新一輪的‘大蕭條’，這也將給曙光初現的日本經濟帶來消極影響，可能打斷日本經濟復蘇的腳步。

　當然ながら、中國が保護貿易主義に反対する立場を貫くのは、中國の正當な権益を守るためであり、また世界貿易機関のルール、世界自由貿易體制、保護貿易主義によって損失を受けたことのある日本を含む世界各國の共通の利益を守るためでもあります。そのため中日両國は共に努力し、一國主義に斷固反対し、多國間貿易體制を積極的に守り、正常な國際貿易の秩序を守るべきなのです。

　    當前，中國所秉持的反對貿易保護主義立場，不僅是在維護中國的正當權益，也是維護世貿組織的規則，維護全球自由貿易體制，維護包括曾經被貿易保護主義傷害過的日本在內的世界各國共同利益。因此，中日兩國應該共同努力，堅決反對單邊主義，積極維護多邊貿易體制，維護正常的國際貿易秩序。

「中國網日本語版（チャイナネット）」2018年7月20日