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m.lbxysyl.com |04. 06. 2023 |
中國の大學日本語教育に新変化 研究能力の養成へシフト=北京外大シンポ
北京外國語大學で3日、中日韓三國國際シンポジウムが開催されました。會議では、中國の大學における日本語教育が、2020年に教育部が発表した「新文科建設宣言」を背景に、語學スキルの習得から研究能力の育成へとシフトしつつある傾向が指摘されました。
北京外國語大學日本學研究センターの會場
北京外國語大學日本語學院の院長で、同大學の日本學研究センター主任も務める周異夫教授は基調講演の中で、日本の國際交流基金や中國の日本語學習関連団體による最新の調査結果を引用しながら、中國の日本語學習の現狀と課題を分析しました。
それによりますと、2021年度の時點で中國の日本語學習者は約106萬人で、世界全體の日本語學習者が減少する中で、3年前(2018 年度)の調査と比べて5萬2000 人余り増加し、増加人數の最も多い國となりました。また、日本語學科がある大學の數は増減がありながらも500校余りの規模が維持されており、英語に次いで外國語學科では2位につけています。
中國では今春、教育部をはじめとする政府5省庁が、高等教育の中で新技術、新産業、新業態、新モデルに適応する學科を新設すると同時に、経済?社會の発展に適応できなくなる學科の淘汰を視野に入れた「専攻設置調整最適化改革案」を公布しました。時代の移り変わりを背景に、近ごろ実施された全國の大學日本語教師を対象とするアンケートでは、「日本語専攻の將來」について「非常に楽観」と「比較的楽観」が合計33%に止まっており、危機感のにじみ出る結果となっています。
一方で2012年以降は高等教育や學校教育以外の場での日本語學習者が減少傾向にありますが、中等教育での日本語學習者の増加が顕著であり、學習者総數の増加を押し上げています。
周教授はこうした動きに対し、今後は中等教育と高等教育のつながりや、大學の日本語教育や日本語専攻の新しい目標と結び付けて分析する必要性を指摘しました。さらに、2020年に教育部による「新文科建設宣言」が行われ、「地域?國別研究」が一級學科と位置付けられている背景の下で、「日本語を使って、知識の學習、能力の養成、資質の養成、とりわけ研究する能力の養成が求められている」と指摘しました。特に、「地域の中の日本、世界の中の日本、あるいは世界が日本をどう研究しているのか」に目をつけている大學が増えているということです。
オフラインで參加した學者たちの記念撮影
中日韓三國國際學術シンポジウムは2013年に日本の文教大學の呼びかけで発足し、韓國日本言語文化學會と北京外國語大學の主催により3カ國が輪番で開催してきました。今年はオンラインも併用する形で9回目の開催となり、日本文學、東アジアの文化交流、言語、日本語教育などにフォーカスして、基調講演と4つの分科會に50名余りの學者が參加しました。(取材:王小燕、校正:梅田謙)
「中國國際放送局日本語版」2023年6月4日