地下鉄のドアが閉まる1秒前に駆け込み、ベルが鳴ると一秒後に答案を提出する。日常生活における「一秒」は見落とされがちで、特殊な狀況においてのみその存在への意識を強いる。しかし科學(xué)における「一秒」は時間を測る尺度であり、「一秒ですべてを失う」という重要な責(zé)任を擔(dān)ってもいる。
宇宙実験室「天宮2號」に搭載された、世界で初めて宇宙で稼働した冷原子時計(Cold atomic clock)が軌道上の2年弱の期間內(nèi)に、計畫されていたすべての試験任務(wù)を完了した。誤差が3000萬年に1秒という予定の目標(biāo)を達成し、人類の宇宙における時間測定の精度を1?2桁分高めた。これは世界で初めて軌道上を飛行し科學(xué)実験を展開する宇宙冷原子時計であり、宇宙を飛行中のうち精度が最高の原子時計でもある。
「この20年間に渡り、多くの人が冷原子時計を宇宙に送り込もうと取り組んできたが、ついに中國が初めて宇宙冷原子時計の実験結(jié)果を発表した」この重要な科學(xué)研究の成果は、世界的に重要な地位を占めるオンライン學(xué)術(shù)誌「ネイチャー?コミュニケーションズ」の注目記事として掲載された。
世界に目を向けると、主要先進國は宇宙冷原子時計の戦略を展開している。歐州宇宙機関のACES計畫は、國際宇宙ステーションで1臺のセシウム冷原子時計を中心とする高精度時間周波數(shù)システムを稼働させる。打ち上げは2020年頃を予定。米國はこれまでPARCS(宇宙セシウム冷原子時計)、SUMO(超伝導(dǎo)発振器)、RACE(宇宙ルビジウム冷原子時計)などの研究計畫を展開していた。冷原子を利用し宇宙科學(xué)研究を展開することが、現(xiàn)在の世界最先端の話題となっている。
宇宙冷原子時計の開発で中國は先機を制することができたが、この競爭はまだ始まったばかりだ。
「中國網(wǎng)日本語版(チャイナネット)」2018年8月8日