2019年北京國際大都市クリーン空気行動フォーラムが9日に北京で開幕した。フォーラムで明かされた情報によると、今年上半期、北京市のPM2.5累計濃度は46μg/m3で、過去同期の最低水準となった。北京市は近年、大型ディーゼル車を中心に車両の電動化を推し進めている。北京市はバス、清掃車、タクシー、小型配送車などの新エネルギー車への切り替えを段階的に推し進め、新エネ車の「通行優先権」などの関連政策も同時推進する。2020年末までに、北京市の新エネ車保有臺數を40萬臺にする計畫。
今回のフォーラムでは、國連環境計畫、パリ、ロンドン、ベルリン、東京、ソウル、中國香港などの國際大都市、および米カリフォルニア州、イタリア?ロンバルディア州などの代表地區の大気質?気候変動の責任者と専門家が各自の経験、計畫、展望をシェアし、北京の的確な大気汚染対策と気候変動対策に國際的経験を提供した。
フォーラムで明かされた情報によると、今年上半期、北京市のPM2.5累計濃度は46μg/m3で、過去同期の最低水準となった。市生態環境局大気環境処の李翔処長は、「北京市は窒素酸化物、揮発性有機化合物の排出削減、自動車、砂埃、生産生活源に重點を置き、青空保衛戦2018~2020年行動計畫を制定?実施し、大気環境の質の改善を推し進めた」と発言した。
李翔氏によると、2017年、北京のガソリン車國5基準の比率は49%に達し、今後は大型ディーゼル車を中心に電動化を推し進めると同時に、新エネ車の「通行優先権」などの関連政策とインフラ建設も同時推進し、高排出車を厳格に取り締まり、年內に國3基準ディーゼル車の市內での走行を禁止する。2020年末までに、北京市の新エネ車保有臺數を40萬臺にする。そのほか、都市環境管理において、工事の砂埃の抑制を強化し、道路の砂埃の抑制レベルを引き上げ、裸地の砂埃の抑制を強化する。
8日午前、中國工程院院士で清華大學環境學院院長の賀克斌氏は、過去20年の北京市の大気汚染改善の実踐と成果について紹介した。2013年と比べて、2017年のPM2.5年平均濃度は31.5μg/m3低下。賀克斌氏は、2030年から2035年までに、北京市の大気改善は「ターニングポイント」を迎え、PM2.5年平均濃度は35μg/m3の國家基準に達し、青空が常に見られるようになるとの見解を示した。
ある研究によると、ホルムアルデヒドは中國のスモッグ頻発の「元兇」である。これについて、賀克斌氏は「確かに、一部の科學研究でこの観點が証明されている。ホルムアルデヒドは元々は室內を移動していたが、現在は化學反応を起こし、スモッグを形成している。ホルムアルデヒドの排出に対し、より的確な重點排出リストをまとめ、今後の改善の拠り所にする必要がある」と述べた。
北京のPM2.5濃度の低下に伴い、オゾン濃度が上昇していることも北京の汚染の原因の1つである。これについて、賀克斌氏は、「北京地區のオゾン年平均値は今も基準値を上回るが、2015年以降はほぼ上昇しておらず、オゾン濃度が上昇している他の都市より狀況は良いと言える。2013~15年、北京地區の揮発性有機化合物は40%以上減少した。これはオゾン濃度の低下に大きく貢獻する」と話した。
「中國網日本語版(チャイナネット)」 2019年7月10日