北京冬季オリンピックまであと70日ほどとなりました。中國では、選手たちが優れた成績を殘してもらおうと、姿勢の変化などの影響を風洞実験で分析、検証し、成果を訓練や試合に生かされるよう取り組んでいる研究チームがあります。
この研究チームは、北京交通大學土木建築工程學院の李波教授が率いるチームです。2018年、李教授の研究チームは中國初のウインタースポーツ用風洞補助訓練システムを開発し、中國初のスポーツ用風洞の建設も行ってきました。このシステムは、試合やレーニングなどにおける風環境への評価にも応用されています。
風洞実験の様子
ウインタースポーツは主に、空気抵抗と氷雪表面の摩擦力の影響を受けるということで、李教授の研究チームは空気抵抗を引き下げる研究を行っています。これまでの研究データでは空気抵抗が10%下がるにつれ、點數が1%向上できるということがわかりました。
なお、李教授が率いる風洞実験室チームはこれまでに、冬季オリンピックの15競技、選手367人を対象にテストを行ってきました。このほか、2022年北京冬季オリンピックに向けて、中國國家體育総局と連攜して、一連のスポーツ用風洞実験設備群も整備したということです。
「中國國際放送局日本語版」2021年11月20日