基本的経済制度を堅持し整備するには必ず「二つの確固不動」を堅持しなければならない。三中全會の『決定』は次のように、いくつかの側面から非公有制経済の発展を奨勵し、サポートし、導き、非公有制経済の活力と創造力を引き出す改革措置を打ち出した。機能の位置づけの面では、公有制経済と非公有制経済はいずれも社會主義市場経済の重要な構成部分であり、いずれもわが國の経済社會発展の重要な基盤であることを明確にした。財産権の保護の面では、公有制経済の財産権は侵害してはならず、非公有制経済の財産権も同様に侵害してはならないことを明確に提起した。政策待遇の面では、権利の平等、機會の平等、規則の平等などを堅持することを強調し、統一的な市場參入制度を実行することとした。非公有制企業が國有企業の改革に參與することを奨勵し、非公有資本が株式を保有する混合所有制企業の発展を奨勵し、條件のそなわった私営企業が近代的企業制度を確立することを奨勵する。これは非公有制経済の健全な発展を促すことになろう。
第三、財政?稅務體制の改革深化について。財政は國のガバナンスの土臺、重要な支柱であり、科學的な財政?稅務體制は資源配置の最適化をはかり、市場の統一性を保ち、社會の公平を促進し、國の長期的安定を実現するうえでの制度面からの保障である。現行の財政?稅務體制は1994年の分稅制改革の基礎を踏まえて逐次形成されたものであり、政府の財力の増強と経済の急速な発展というウィンウィン目標の達成に重要な役割を発揮
した。
情勢の発展?変化に伴い、現行の財政?稅務體制はすでに中央と地方の権限の合理的な區分、國のガバナンス整備の客観的な要請に必ずしも応じられなくなっており、経済発展のパターン転換、経済社會の持続的で健全な発展を促すという現実的要請にも必ずしも応じられなくなっているが、わが國の経済社會発展におけるいくつかの際立った矛盾や問題も財政?稅務體制の不健全さと関係がある。
今回の改革の全面的深化において、財政?稅務體制の改革は重點の一つである。主に関連するのは、予算管理制度の改善、稅収制度の整備、権限と支出責任とが相互に見合った制度の構築などである。
三中全會の『決定』は次のように提起した。全面的に規範化され、オープンで、透明な予算制度を実施し、中央の権限と支出責任を適度に強化し、國防、外交、國家安全保障、全國統一市場にかかわるルールや管理などは中央の権限とする。一部の社會保障、地域にまたがる重要プロジェクトの建設?維持などは中央と地方の共同の権限とし、権限関係を逐次調整していく。中央は移転支出の手続きをとることで一部の権限と支出責任を地方に委託することができる。地域にまたがり、かつその他の地域への影響がかなり大きい公共サービスに対して、中央は移転支出を通じて地方の権限?支出責任の一部を負擔する。