フランスのサルコジ大統領は6日、ポーランドのワルシャワでダライに會った。フランスのエリゼ宮(大統領官邸)はこれについて、「特殊な會見ではない」との聲明を発表した。
サルコジはフランスの大統領だ。フランスは歐州連合(EU)の議長國だ。中國EU首脳會議もフランスで行われる予定だった。このような特別な時期に、特別な場所で、特別な身分を持った人物が、中國とフランスの関係も中國と歐州の関係も顧みることなく、ダライとの會見を公然と宣言した。これを「特殊な會見ではない」とか「個人の行為だ」などというエリゼ宮の弁解を信じるのはよほどのバカだけだろう!
サルコジ先生ほどの西側の政治人物が西蔵(チベット)問題の敏感さを知らないはずはない。また、中國がなぜ、ダライがいかなる身分で他國に赴き中國を分裂させる活動に従事することにも斷固反対し、外國の指導者がダライといかなる形の接觸を持つことにも斷固反対しているのか、わからないはずはないだろう。サルコジ先生は中國側の再三の説得にも耳を貸さず、自分の主張に固執し、中國のこのレッドラインを無理やり踏んだ。このような悪意ある挑戦行為は中國の國家としての統一という核心利益にかかわり、その代価は非常に大きい。
ワルシャワでの會合は、サルコジ先生の北京五輪前のパフォーマンスを我々に思い起こさせる。五輪開幕式への出席と西蔵問題をこじつけ、中國政府を脅そうとしたあの茶番だ。斷固とした拒絶と世界の世論の批判に逢ったサルコジ先生はすぐに立場をかえ、五輪開幕式に出席したばかりか、北京でその後に開催されたアジア歐州サミットにも參加した。サルコジ先生はあのやり方をもう一度繰り返し、自分の言ったことを打ち消すあの騒ぎをまた始めるつもりなのだろうか?
フランスの政局から考えれば、サルコジもいろいろと大変だ。経済は不景気だし、失業者は増加するし、支持率も低下している。人権問題や西蔵関連問題で事を起こせば、民衆の視線を移すことができるとでも考えたのだろう。だが自分を賢いと思い込んでいるサルコジも今回ばかりはそろばんを打ち間違えた。中國の核心利益を損なうことで國內の支持を得ようとしても、その結果はフランス人民とEUの全體の利益を損なうことにほかならない。大國の首脳たるもの、発言をころころ変えていたのでは、その政治的素質に対する國際社會の疑いを招くばかりでなく、その代表する國のイメージも大きく損なってしまうだろう。
「人民網日本語版」2008年12月8日 |