文=戴旭?中華エネルギー基金委員會戦略アナリスト
國の歴史から見て、米國が絶えず戦爭をし、相手を探すのは実は、その社會発展の正常な狀態なのである。戦爭がなければ、米國の経済は刺激を失ってしまう。相手がいなければ、米國は國民全體の意志を凝結することはできない。米國はすでにこのような戦爭という帰らざる道を歩み出しているのである。
米國は今回、黃海で軍事演習を連続して10回行い、また南中國海をめぐる問題に介入するとも宣言しており、卑近の角度から見れば、中國を直接威嚇するとともに、米日韓とオーストラリア、インド、東南アジア諸國連合(ASEAN)で構成する「アジアの北太平洋條約機構(NATO)」の設立を試みようとしている。このように、米國は今後、世界で2つのNATOを有することになる。2つのNATOは當然、世界の帝國になる準備のためだが、當面まず威嚇するのはむしろ中國である。
中國は世界の富の中心になりつつあり、中國を戦略的重點にすることで、中國経済の発展による利益をさらに多く享受することができる。次に、軍事力が相対的に劣る中國は、発展することがやはり當面の急務だが、客観的に米國の世界覇権に挑戦する力を備えていない、とは考えない。米國の戦略的接近に対処するため、一般的に中國が強硬に対決するやり方を取ることはあり得ず、客観的に見て、米國が冒す國際政治上のリスクはかなり小さい。
だが、中國は世界の舞臺を歩んで米國と肩を並べて立つ大國になろうとしているため、常にこのように米國の接近に耐えることはあり得ない。中國が米國の接近を防ぐには、中國を取り囲もうとする米國の行動に明確なレッドラインを引く必要がある。米國が中國の領土や領海の主権にかかわることを許してはならず、中國の民族の団結と地域の調和などにかかわる問題では、休むことなく硬軟両面から「脅迫」して中國をおとしめようとしており、米國が中國の周辺國と中國の利益を害する行動に出ることも許してはならない。米國は中國の安全問題に対する関心を尊重すべきだ。