中國とフィリピンの黃巖島での対峙がすでに10日以上続いている。20日正午、中國の漁業監視船「漁政310」は黃巖島海域に到著後、巡航を行った。これについて専門家は、周辺國が中國の海上権益を侵さないよう中國は海上法執行を常態化すべきと指摘する。
今月10日午前、中國漁船12隻が中國の黃巖島潟湖で作業中、フィリピンの軍艦が出動し、潟湖內に封じ込めた中國人漁師を拘束しようとしたが、それを中國の漁業監視船2隻が阻止、その後、雙方の対峙が続いている。
中國中央テレビは19日、黃巖島海域で中國船と対峙していたフィリピンの考古學調査船はすでに撤退したが、黃巖島でのにらみ合いはまだ続いているとフィリピンの地元テレビがフィリピン軍の話として伝えたと報じた。フィリピンの海洋警備船はまだ中國の海洋監視船2隻と対峙している模様。
外交學院の蘇浩教授は、「今回のにらみ合いには深い原因がある。中國とフィリピンの南中國海問題の爭いが表面化した形となった。緊迫した情勢はまだ続いているが、フィリピンには現実的必要性と長期的考えがあるのだろう」との見方を示す。
フィリピンは國土が小さく、力も弱いため、同盟國である米國からの支援を期待している。まもなく米比の軍事演習が行われるが、フィリピンはそれまでにらみ合いを続けるつもりだろう。
「フィリピンと米國の対話が今月末に行われる。フィリピンは中國との対峙を強化することで、米國を巻き込み、援助を求める理由が増える」
「先に撤退したほうが劣勢となる。中國とフィリピンの間で合意のない情況で、フィリピンは先に撤退するのを望まないし、いわゆる海洋権益を堅持するためにも譲歩はしないだろう」
蘇教授はさらに、「中國はさまざまな場面で立場と主張を正式に表明し、行動を強化する必要がある」とし、こうした事件の発生を前もって防止する必要性を強調した。
?中國網日本語版(チャイナネット)? 2012年4月24日