大きな方向性から言って、中國はさらに重要なリーダーシップを発揮することが期待されている。BRICSも、さらに広範な世界もこの期待を寄せている。全世界は中國が第3回BRICS首脳會議を主催した際に示した強大な能力を覚えている。ダーバン首脳會議は中國の新指導部、特に習近平主席にとって重要な國際舞臺デビューとなった。この新たな顔ぶれのもたらす新たな方法と理念が、BRICSと各國の直面する國際問題の將來の行方を決定づける。
さらに大きなG20首脳會議でも中國の一挙手一投足が決定的影響を及ぼす。中國は歴史的なグローバル?リーダーシップを獲得する機會を間もなく迎える。拙著『グローバル化する世界の中でのG20ガバナンス』で記したように、中國はすでにG20の先進國と途上國との意思疎通と協力のために橋渡しをした。
2008年の世界金融危機への直接的な対応として中國はG20に參加し、巨額の財政出動による景気刺激を行い、歴史的な世界の景気後退を阻止し、転換させた。最近では世界をリードする外貨準備を力強く支援した。リーダーシップを果たすことで、すでに中國はG20構成國間での発言権、投票権およびIMF改革への參加を獲得し、全ての臺頭中の大國に一角を提供した。
9月にサンクトペテルブルクで開かれるG20サミットに向けて、中國とG20のパートナーは極めて困難な試練に直面している。その範囲には財政難を克服すべき米國、債務問題に足を取られ景気後退を引き起こしている歐州、そして長年停滯している日本が含まれる。最近力強い成長を回復した中國経済は、世界経済が強固で持続可能かつ均衡ある成長へ向かうための1つのエンジンだ。
G20サミットとBRICSサミットを通じて、中國は世界のリーダーとなる機會をしっかりと捉えるべきだ。もちろんこれにはその強大な物質的力を利用するだけでなく、過去のG20サミットで獲得した技巧とノウハウも必要だ。
「人民網日本語版」2013年5月2日