キャメロン英首相の今回の訪中は中英関係の緊張を緩和するものと受け止められている。訪中を前に中國の劉暁明駐英大使は「寒隨一夜去、春逐五更來」(寒さはこの夜と共に去り、 春は夜明けと共にやって來る)との古詩を引用して中英関係が正常な軌道に乗ることを形容した。京華時報が伝えた。
「過去1年余りの中英関係の冷え込みは、昨年キャメロン首相が中國側の反対を顧みずダライ?ラマと面會したことが大きい」と中國人民大學國際関係學部副學部長の金燦栄教授は指摘。「この問題によって両國のハイレベル交流は1年半近く中斷された。問題を引き起こしたのは向こう側であり、今回の訪問は『問題を引き起こした者が問題を解決すべき』にのっとったものと言える」と述べた。
キャメロン首相は昨日の中英首相の年次會談で「英政府は対中関係を強く重視し、中國の主権と領土保全を尊重し、チベットが中國の一部であることを承認しており、『チベット獨立』は支持しない」と表明した。
■協力文書10件に調印
金氏によると、今回の訪中には重要な現実的考慮がある。今年、仏獨など歐州諸國首脳が中國新指導部と會談を行ったが、新時代の対中関係において英國は一歩後れを取っている。獨仏が中國から経済?貿易受注を取りつけたことで、キャメロン首相は國內で圧力に直面した。英側は今回の訪中を強く重視し、外交、衛生、文化、環境、科學技術、商務など複數の閣僚級高官および約150人の商工業界リーダーを含む両國交流史上最大規模の代表団を用意した。