歐州委員會の28人の委員は13日に會合を開き、中國に「市場経済地位」を與えるかという問題について初めて議論した。歐州委員會副委員長は、EUは2016年下半期に決定を下すと述べた。BBCが伝えた。
歐州委員會は會合後、いかなる決定も歐州経済に影響を及ぼすとする聲明を発表した。フランス?ティマーマンス副委員長は、「我々はこの問題の検討を先送りにする。歐州委員會委員長が明確な結論を下す同問題は、國際貿易とEU経済にとって非常に重要であり、すべての重要な面から検討する必要があるからだ」と述べた。
ティマーマンス副委員長は、「この理由により、EUは同問題を全面的に評価してから、対応することになる。関連問題については、今年下半期に再び議論する」と話した。
EUは中國にとって最大の貿易パートナーであり、中國はEUにとって米國に次ぐ2番目の貿易パートナーだ。中國の2014年の対EU輸出額は3020億ユーロに上り、今世紀初頭の3倍以上となった。中國に「市場経済地位」を與えることは、EUが中國製の割安な貨物にアンチダンピング関稅を課しにくくなり、フェアトレードが変化することを意味する。この地位を獲得すれば、中國は自らの計算方法により、世界貿易機関を通じて出されるダンピングの批判に反応できるようになる。
中國は2001年に世界貿易機関に加入した際に、15年を期限とする「アンチダンピングにおける非市場経済國規定」など4つの付屬條項に調印していた。これは世界貿易機関のその他の加盟國が、2016年12月に中國の市場経済地位を認める必要性を意味する。
EUの現行規定は世界貿易機関の條項に類似する。中國は市場経済地位の5つの基準を満たさなければ、EUのダンピングの計算方法を適用されない。
しかし中國にとって最大の貿易パートナーであるEUは、中國に対する「非市場経済國」という差別的な手法の停止に戸惑っている。EUが中國の市場経済地位を認めるという決定を下すためには、歐州議會とEU加盟國の政府による承認が必要だ。歐州各國は自國の國益を理由に、同問題で食い違いを見せている。
中國商務部の統計データによると、ロシア、ブラジル、ニュージーランド、スイス、オーストラリアなど世界81カ國が中國の市場経済地位を認めているが、米國、EU、日本、カナダを含む多くの國と地域の経済組織は現在も認めていない。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2016年1月20日