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しかし近年來、この現(xiàn)象は大きな変化を遂げます。外國文學(xué)研究所は、世界文學(xué)の至寶ともいえる大江文學(xué)を中國へ紹介するために、中國の文蕓界へは信頼できる?yún)⒖假Y料を提供し、中國の読者へは信頼できる翻訳本を提供する計(jì)畫を立てました。そしてすぐに責(zé)任者を決めて、大江文學(xué)を重點(diǎn)的に研究し、翻訳し、研究所內(nèi)の日本文學(xué)、フランス文學(xué)、イギリス文學(xué)、ドイツ文學(xué)、ロシア文學(xué)、スペイン文學(xué)、イタリア文學(xué)の學(xué)者に、それぞれの専門から大江作品中の関連する內(nèi)容を解読することを試みました。

その一つめの成果として、『大江健三郎研究』論文集が出版されました。またそれと同時(shí)に、大江氏の近年の作品も翻訳出版されていきました。このようにして、読者が大江作品を読み解くための土臺は作り上げられていき、非常に複雑で難解である大江作品を読み応えのあるものへと引き上げました。このことが大江作品が近年、中國で読者に広く読まれるようになった主要な原因と言えるでしょう。

またその一方で、大江作品の中に、しだいに中國的な要素が現(xiàn)れてきたことも特筆すべきことです。

とくに大江氏本人およびその作品中に流れる魯迅の「橫眉冷対千夫指、俯首甘為孺子牛」（「眉を橫たえて冷ややかに対す千夫の指、首を俯して甘んじて為る孺子の牛」）の精神は、おそらく中國の読者が大江作品を好む重要な原因の一つに數(shù)えられます。大江氏は日本の魯迅、現(xiàn)代の魯迅と言えるのではないでしょうか。

中國を代表する作家、莫言さん、鉄凝さん、そして若手作家の安妮寶貝さん、張悅?cè)护丹螭椁洗蠼髌筏驉壅iし、また氏を尊敬しているという。　

『大江健三郎　作家自身を語る』（中國語版）の序文に、中國作家協(xié)會主席の鉄凝さん、世界的に著名な作家の莫言さんが、次のような言葉を寄せています。

「大江氏は、彼自身が創(chuàng)り上げた文學(xué)と崇高な精神、そして比類なき厚さと深みをもって日本現(xiàn)代文學(xué)に燦然と輝き、斬新な様相を呈している。それと同時(shí)に、彼の形象は民族を超え、人類すべての文化的な財(cái)産となった。時(shí)が流れ、大江文學(xué)の內(nèi)在価値と氏の社會に対する発言の歴史的意義は、作品を一層豊かなものにするだろう」（鉄凝さん）

鉄凝さん（左）、大江氏（中央）と話す筆者（右）

「大江氏は一人の正直な人間である。彼は本質(zhì)的な是非をはっきりと區(qū)別し、決して曖昧にはしない。また、彼は國家や民を憂い、天下をもって己の任とし、自分の作品と世界の重大な問題とを重ね合わせる作家である。これにより、彼の文學(xué)は強(qiáng)烈な現(xiàn)代性と現(xiàn)実性を兼ね備え、彼の作品は文學(xué)を上回るものとなった」（莫言さん）（出典：『大江健三郎口述自伝』、新世界出版社、2008年刊）

女性ベストセラー作家の安妮寶貝（アニーベイビー）さんや張悅?cè)护丹螭獯蠼髌筏驉壅iしており、次のように語っています。

「自分が好きな作家はとても少ないのですが、大江氏は例外です。壯大な執(zhí)筆目的と厳粛な執(zhí)筆態(tài)度は氏を尊敬に値する作家に押し上げました。私は近年発表された『大江健三郎　作家自身を語る』『200年の子供』『おかしな二人組』の三作品を読んだだけですが、氏は読者の反応に流されることなく、獨(dú)特の詩的文體や獨(dú)自の文學(xué)世界をを打ち立てています。一人の作家として、私はその作品から強(qiáng)烈な共感と啓発を覚えました」（安妮寶貝さん）

「大江氏は自己の限りある生命で人類の悲慘を受け止め、苦境に陥った人々の救済を試みています。『おかしな二人組』三部作は、古代ギリシャの悲劇を連想させます」（張悅?cè)护丹螅?/p>

1月16日の午後に行われたサイン會には、大人に混じって制服姿の中學(xué)生や大學(xué)生ら若い読者が駆けつけていた。一般的に難解だと言われる大江作品だが、中國の若い読者はどのように受け止めているのだろうか。またどのようにして觸れているのであろうか。

先ほど名前を挙げた安妮寶貝さんや張悅?cè)护丹螭稀?970年、80年代生まれの若い作家です。彼女たちの意見は、中國の若い世代を代表した意見とも言えるでしょう。

西単図書大廈で行われたサイン會には、多くのファンが訪れた

私の所屬する東方文學(xué)研究室に中高生の子を持つ同僚が二人います。その子たちも大江作品を読んでおり、そのうちの中學(xué)生の子は、大江ゆかり夫人が挿絵を描いた『「自分の木」の下で』『ゆるやかな絆』『恢復(fù)する家族』の三作品が好きだそうです。また高校生の子は『大江健三郎　作家自身を語る』を傾注して熱心に読んでいたそうで、その子の母親が語るには、理解半ばで読み終わったにもかかわらず、作文の授業(yè)が苦手だった子が文を書くことを好むようになり、自然と作文の點(diǎn)數(shù)も高くなったとのことでした。

北京大學(xué)出版社より出版された文科の教科書に、大江文學(xué)に関する章がちゃんと書き込まれています。そして北京大學(xué)付屬中學(xué)校でも、大江氏の作品數(shù)點(diǎn)を、參考書に組み込む計(jì)畫があるそうです。近い未來に中國の學(xué)生や院生らをはじめとする若い世代にも、大江文學(xué)がますます読まれていくことを推測できるでしょう。

?人民中國インターネット版?より2009年8月21日