鳩山由紀夫首相は2日午前10時、民主黨の両院議員総會で辭任する意向を表明し、民主黨の新代表に選ばれた菅直人氏は4日午後、日本の第94代の首相に選出された。鳩山氏の辭職後の中日関係について、読者の宮田聡美さんが次の意見を寄せてくれた。
鳩山さんの辭職で、日中関係は影響を受けるでしょうか。私の予想では、全く影響なくはないでしょうが、大勢は変化ないでしょう。政黨誘導の外交が失敗に終わったのなら、従來通りの官僚誘導、つまり「アメリカの指導の下」です。中國は今回の普天間問題を切っ掛けに日本國民が目覚め、日本政府を動かし、日本がアメリカの支配から脫してアジアの一員となることを期待したかもしれません。無論、それは私自身切に願う事ですし、將來その日はきっと來るでしょうが、當面、この30年間ぐらいは無理だと思います。中國には理解しがたいでしょうが、日本人の性格は”御主人”なしにはいられないのです。特に日本を支配している官僚という連中がそうで、彼らの目の中にアメリカに替れる”御主人”がない以上、日本がアメリカから離れることはありません。そして、中國がアメリカ以上の大國になれば、日本はごく自然に”元の鞘”に戻るでしょうが、それまで中國の経済成長だけでも2、30年はかかりますし、文化や科學、先端技術、社會の諸制度、國民の素質、環境などのあらゆる面で中國が優位を持つようになるには更に時間がかかると思います。
夏の選挙ですが、國民がどんなに迷おうと、シナリオはできているのではありませんか。投票率は下がるでしょうが、今更自民黨というのも體裁悪いでしょうから、票を減らしても民主黨がやっぱり第一黨で、組織票でそこそこ議席をとった公明黨と連立するか、機に乗じてぼちぼち議席をとった(どれもこれも子供じみた名前の)新政黨と連立するか、だろうと思います。どんな組み合わせの政権になろうと、靖國參拝はもうしないでしょう。社民黨は、今度こそもうダメだと思います。「権力も欲しい、人気もほしい、筋も通したい」と正に”女性らしさ”を出しすぎ、男性からも女性からも嫌われてしまった感じです。日本共産黨は、ちょっとばかり議席を増やしても、政権には決して入れないし、入らないでしょう。日本共産黨というのは野黨だからこそ存続できる政黨なのですから。
2大政黨制の故郷のイギリスでも、もはや2大政黨ではなくなったのですから、日本の政局などもっと混亂、迷走することでしょう。もっとも政局の不安定は國の不安定に直結しません。大部分の日本國民は、將來に不安で財布の紐を引き締めつつも、昨日と同じ平穏な日々を過ごしていくでしょう。そもそも日本人は政治家などあてにしておらず、日本は東大出の優秀な官僚がちゃんと管理していると信じています。そして、日本の官僚を抑えているのはアメリカですから、中國とアメリカの関係が安定していれば、中國と日本の関係も基本的には安定するだろうと、私は思います。
「中國網日本語版(チャイナネット)」 2010年6月7日