文=コラムニスト?中川幸司
昨日今日と、日本は今臺風が直撃しています???というニュースをみましてふっと思いました。中國はあまり「直撃」しないなぁと。
いや、というのも直撃自體はその言葉通りに捉えれば、中國にも臺風上陸がありますから直撃しているということができるのですが、そのニュースとしての「インパクト」が異なるなと思ったわけです。國土が狹い日本は、ひとつの大型の臺風が日本に「直撃」すると日本列島が南からずっと北のほうまで全國的に影響をうけるわけですね。中國はといいますと、たしかにその被災地の影響は局所的に大きいもので、深刻ではありますが、中國全土を母數にして考えた臺風直撃による「被災比率」は、矮小化されるんだなぁと改めて思った次第です。
「直撃」≒「高被災比率」の日本の皆さん、今回の臺風被害は大丈夫でしょうか??
さて、今回のブログのメインの話題です。僕が研究しているひとつに「いかに中國の産業構造を変化させるのか?」というテーマがあるのですが、この數ヶ月で中國のいくつかの都市にて、実際の「現場」の意見をいくつかお聞きすることが出來ましたので、日本や他國と関わる中國人企業経営者さんとのお話から所感を今回のブログにテーマにします。
僕がこの數カ月でビジネス目的であったりまた純粋に研究目的(これは、実際に言葉で聞いたりするもので、數字のデータではありません。定性調査と言われたりします。)で中國國內を出張して、日本の企業と取引をする何社かの経営者の皆さんとお會いしました(中國資本?日中合作資本の中國人経営者の皆さんです。)。
業態として多かった貿易業に従事されている経営者(中小企業)の方は、中國內の仕入れ元と日本のお得意さん(納入先)がいます。こうした企業が、一般的な財務リスクや取引リスク等の経営リスクに常時さらされているのは、「経営が経営たる本質」なので當然ですが、これらの経営者の皆さんについては、とりわけ「不満」がないように感じました。ここで言う「不満」の生成要因というのは、自分自身で、自分の経営する會社や組織が主體的にコントロールすることのできない「企業外部」の不確定要素を主に指しています。
例えば、國の制度規制であったり、産業構造が根本的に変化したり、中國の貿易的優位性が國家として低下したり、といった自分自身の組織ではコントロールすることのできない不確定要素ということができますね。