中國で「蟻族(大卒低所得群居集団:中國の都市部で賃貸アパートを複數(shù)人で共有し、低賃金な労働に就いている高學(xué)歴な若者層のこと)」は決して珍しくない。大學(xué)を卒業(yè)し社會に出たばかりの彼らは、大都市の片隅でそれぞれ息をひそめて生きている。給與はわずかばかり、マイホームやマイカーなんて夢のまた夢だ。それでも希望は捨てず、この大都市で一花咲かせようと必死だ。では、海外の「蟻族」はどのような生活を送っているのだろう?「ひとりぐらしも5年め」というコミックエッセイに出逢った。上京したばかりの女の子の悲喜こもごもがコミカルに描かれており、東京の「蟻族」の実態(tài)をまざまざと見せつけている。
150センチメートルの小柄な容姿。人様に誇れるような學(xué)歴もなければ、何のツテもコネも繋がりもない。24歳になったその年、それまでの自分を変えたいという一心で、地方から大都會?東京に飛び出した平凡な女の子の話だ。賃貸マンションの狹い一室を借りた。都心からずいぶん離れている。マンション周辺には何もなく、窓の外を見ても隣のセメントの壁が見えるだけだ。日當(dāng)たりが悪い上に、交差點に面しているため騒音がひどく、空気も悪い。安いというだけで借り、5年も住み続けた狹い部屋。でもそこには「家」の溫もりがあった。
東京の華やかさとは無縁の生活が続く。生活費を節(jié)約するために、主人公は毎日家計簿を付け、非常時に備えて、小銭の10円、1円でも貯金箱に入れる習(xí)慣をつけた。スーパーに行くのは決まって割引セールが始まる時間だ。特価品を山のように買いあさるのだが、スーパーの袋が半透明なため、額シールとかカップラーメンとかが丸見えだと恥ずかしい。そのため野菜を外側(cè)にして隠して歩くのだ。実家に帰る度にタダ飯を食らい、姉の古著や、家族が使っていない石鹸やシャンプーや歯磨き粉などを「帰省の際の戦利品」として失敬する、という始末だ。
自由気ままな一人暮らし。でも病気にかかれば、涙が出るほど心細(xì)い。どんなに身體が辛くても、食料や飲み物や薬を自分で買いに行かなければならないし、誰も作ってくれないからといって食事しないわけにはいかないので、自ら臺所に立つ。ふらふらの身體で「私、このまま死ぬんじゃないか」とついつい思ってしまう…