一方で、僕が中國の中小企業(yè)はどうだろうか、と考えますと、どうも日本のような「下町の中小企業(yè)さん」というのはなさそうです。いや、もちろん「中小零細企業(yè)」というのは中國のどこの都市周辺部、また中國全土の小規(guī)模都市部にいきましてもあるわけですが、「全國でも、時には世界でも數(shù)少ない優(yōu)秀な技術(shù)をもった中小企業(yè)」というのはあまりみかけません。近代史をひもとけば、中國市場では國営大企業(yè)という垂直的統(tǒng)合組織が企業(yè)形態(tài)の原點でありましたので、日本のように大手企業(yè)が下請け中小企業(yè)に発注をだすという狀況は発生しなかったのでしょう。ですから、ある技術(shù)分野に特化した中小企業(yè)というのが発生しなかったのですね。

中國経済はこれから量的成長から質(zhì)的成長へ転換するということが國策として大々的に掲げられていますが、この質(zhì)的成長ロジックの主たる依拠するところは、外需頼みから內(nèi)需拡大への変化と、産業(yè)構(gòu)造の転換、そして各産業(yè)內(nèi)でのイノベーション振興ということによるかと思います。

政府の大きな力によって、內(nèi)需拡大また、産業(yè)構(gòu)造の転換については「ある程度」は達成できるのだと僕は思いますが、３つめに挙げたイノベーションについては、中國が最も苦慮することころだと思います。実は経営學(xué)においても、イノベーションの一般的源泉要因というのは、明確には定義することがまだできません。ですが、いくつかの「仮説」のうちで主張されていますように、イノベーション源泉要因は、「単一企業(yè)內(nèi)」だけでなく「複數(shù)企業(yè)間」から発生するかもしれないということは面白い示唆であるとおもいます。このように考えますと、いくつかの企業(yè)が分業(yè)しながら（ひとつの企業(yè)體にまとまらず）イノベーションを起こしていくという事象が発生しそうです（３の大きさの企業(yè)よりも、１の大きさの企業(yè)が３つ集まったほうがイノベーションが起こりやすい）。そして、この分業(yè)された企業(yè)群というのはまさに中小企業(yè)ネットワークでありますね。また、中小企業(yè)それぞれがダイバーシティが高ければ高いほど、多くの「複合企業(yè)知」をネットワーク內(nèi)にためこみますから、イノベーションが発生しやすいということになります。