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南京に暮らす日本人 それぞれの模索(六)泳いで行こうか

南京に暮らす日本人 それぞれの模索(六)泳いで行こうか。

タグ: 南京 日本人

発信時(shí)間: 2017-02-03 15:46:43 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

新入生が入って來るたびに、石川果林が投げかける質(zhì)問がある。「あなたは何のために日本語を勉強(qiáng)するんですか」

以前の學(xué)生は皆、両親に言われたからだとか、仕事を見つけるのに有利だからだとか答えたものだ。最近は、アニメや漫畫が好きで、直接わかりたいというような學(xué)生が多い。

この質(zhì)問をするのは石川だけではない。だが石川によれば、この質(zhì)問は時(shí)にまったく違った意味を持つ。「私がそう聞くのは、學(xué)習(xí)の動(dòng)機(jī)と目標(biāo)を知るため。でもある人は『そんな敵の言葉をなぜ勉強(qiáng)したいんだ』という意味で聞く」

「もし子どもがいつか、歴史は本當(dāng)はどうだったんだと聞かれても、私には答えられない。本當(dāng)のことは自分でしか見つけられない」。これが石川とその家族が負(fù)っている圧力なのだ。

石川は、子どもがいつか、見知らぬ國に仕事に行って2年ほど暮らし、また帰って來てこの問題を考えればいいのではないかと思っている。

2017年の正月、兎澤和広は大阪に一度帰った。中國に來てから24年。正月を日本に帰って過ごすのはこれが最初だ。大阪は前よりも人が減り、和服で正月を過ごす人もいなくなり、中國のようににぎやかでないなと感じた。

日本に帰ってニュースを見る時(shí)は、中國に関する報(bào)道が気になる。兎澤自身は、「中國と日本は関係を改善し、アジアは一致団結(jié)すべし」という呼び聲が高まっていると信じている。「中國と日本はこれからもっと近くなる」

大阪の地下道が地下都市のように発達(dá)しているのを見て、南京を思い出した。「新街口の世界貿(mào)易センターから中央商場までは直線距離で100メートルくらいだろうが、上ったり下ったり、トンネルに行ったり大変だ。地下通路でつなげてしまえばいいんじゃないか?」

正月を3日間日本で過ごして、また南京に帰って來た。南京を離れるつもりはない。

「人が存在しているということは、世界がそれを求めているということだ。自分は南京にいる。つまりここには自分を必要としている人がいるということだ」。兎澤は南京で、24時(shí)間攜帯をオンにしている。南京にいる日本人が病気になって醫(yī)師の紹介を頼んできたり、トラブルの調(diào)停役を務(wù)めたり、ビザの期限が切れたという人が夜中にあわてて電話をかけてきたり、何かというと呼び出される。

兎澤は今でも、自分が南京に來た日付をはっきりとおぼえている。1993年3月10日だ。

一晩中列車に揺られて到著し、南京駅から飛び出して、街を見回した。空は青く、雲(yún)は白い。「金陵の明珠」と呼ばれる玄武湖には太陽の光が照っていた。

地図を広げて、目的地が湖の向こう側(cè)であることに気付いた。當(dāng)時(shí)まだ中國語が一言もできなかった兎澤は、心の中でつぶやいた。「泳いで行ってやろうか」と。

 

「中國網(wǎng)日本語版(チャイナネット)」 2017年2月3日

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