多民族共生の地?新疆

パルチさんが新疆の日常について語(yǔ)る際のキーワードは「多民族」だ。「私のおばの友人には漢族も回族もいます。昨年新疆で新型コロナウイルスが流行した時(shí)、外出自粛生活中のおばは友人と麻雀をしたりエアロビクスをして過(guò)ごし、その生活が終わったあとも運(yùn)動(dòng)は続けたため、結(jié)構(gòu)なダイエットになったと言っていました。おばの回族の友人は割と裕福なので、自発的に新疆南部のウイグル族貧困家庭の脫貧困に手を貸していました。新疆最大の特徴は多民族の共生で、全ての民族が日常生活の中で自然に溶け合っているため、無(wú)意識(shí)のうちにそういうことができるのでしょう」

結(jié)婚式で各民族の友だちは一堂に集まり、楽しく踴って祝った。

文化についても同様だとパルチさんは語(yǔ)る。「新疆にはウイグル語(yǔ)だけ、中國(guó)語(yǔ)とウイグル語(yǔ)の併用、中國(guó)語(yǔ)だけと３種類の學(xué)校があり、どの學(xué)校に通うかは自分で選択できます。私のいとこは併用の學(xué)校に通っていましたが、まずウイグル語(yǔ)だけの學(xué)校に通わせて母語(yǔ)の基礎(chǔ)をつけてから、中國(guó)語(yǔ)の學(xué)校に通わせるという選択をする親もいます。私は中國(guó)語(yǔ)の學(xué)校に通いましたが、家族との會(huì)話はウイグル語(yǔ)でした。私は小さい頃から、このような多元的文化の中で育ってきました」

「私は広東省の新疆ウイグル自治區(qū)支援高等學(xué)校教育プログラムに応募し、広東省の高校に入學(xué)しましたが、入學(xué)當(dāng)初同級(jí)生に『新疆って全部砂漠なの？』と聞かれたことがあるのです。そこで私は、新疆には金色に輝く砂漠だけではなく、緑の草原や真っ白な雪山、青い水をたたえた湖もあると説明しました。新疆はとても大きい上に內(nèi)陸部の経済発展は遅れがちだったため、國(guó)外のみならず中國(guó)の沿海地域の人々も新疆のことをあまりよく知らないのだろう、とその時(shí)に気付きました。自分が當(dāng)たり前だと思っていることを他人も知っているとは限らないのです」

この高校時(shí)代の経験から、日本の人々の新疆に対する誤解も十分理解できるとパルチさんは語(yǔ)る。「東京では本物のハラルフードはめったに見(jiàn)られないので、食べたいと思ったら自分で作るしかありませんから、日本に來(lái)てから料理の腕がめきめき上がりました。中國(guó)ではウイグル族の伝統(tǒng)祝日に合わせて休みになりますが、日本の職場(chǎng)では、斷食のために休暇を取りたいと上司には言い出しにくいのです。多くの単一民族の國(guó)の人々は、新疆のように多民族が共生して、互いの文化を尊重し合うような情景を見(jiàn)たことがないのだと気付きました。私が聲を上げることで、新疆では多民族の共生は至って普通なことなのだと日本の友人に知ってもらえればと思っています」