唐家璇前國務委員?中國側座長
(二〇一一年十月二十三日、北京)
閉幕式の記者會見で質問に答える唐家璇中國側座長(寫真?林崇珍)
本日、中日雙方の委員が北京で一堂に會して、第五期中日友好21世紀委員會第三回會合が開幕した。まず、私が中國側委員を代表することをお許し願って、西室座長をはじめとする日本側委員のご來訪を心から歓迎すると同時に、日本側委員會、外務省、駐中國日本大使館に対して、今回會合のためのご盡力に衷心から感謝申し上げる。
今期委員會は、今世紀二つ目の十年に入り、世界金融危機が世界と地域情勢に本質的な変化をもたらし、また中日両國が加速度的な発展、変化を遂げているという大狀況のもとで設立され、すでに二年経過した。この間、今期委員會は人々の琴線に觸れるさまざまな交流を展開し、実務的で突っ込んだ検討を行ってきた。われわれは中日関係に対して、前向きの展望を描き、両國関係の大局的な安定維持に努力し、両國の実務的な交流、協力を推進し、數多くの効果的な実績を上げてきた。この二年を回顧して、われわれは今期委員會は活力に満ち、使命に恥じず、期待にも背かないと、自信を持って言うことができる。
中日両國が國交正常化四十周年を迎える來年は両國関係史上で極めて重要な年だ。國交正常化以來、両國関係は平坦とは言えない道を歩み、寒暖の起伏を経てきたが、総じて絶えず前進し、大きな成果を上げてきた。正常化の當初、中日間の貿易額はわずか十億?に過ぎず、人的往來はたったの一萬人だった。それが二〇一〇年になると、貿易額は三千億?、人的往來は延べ五百七十萬人に達した。雙方で締結した姉妹都市は二百四十五組になり、両國の利害関係が深まり、空前の緊密な連攜が生まれた。中日関係の長足の進展は、両國人民に確実で重要な利益をもたらし、両國がそれぞれ自國の発展を推進する上で、重要で有利な條件となり、ひいては地域と世界の安定、発展、繁栄に大きく貢獻した。
國交正常化以來の中日関係にかかわってきた者の一人として、今から昔をしのぶと、以下に挙げるいくつかの意味深い経験と教訓をわれわれはしっかり心に刻み込まなければならない、と思う。
大所高所から見る必要
第一に、中日関係は大所高所から見ることによってのみ、正確な発展の方向を保持できるということだ。中日関係はその特殊性から、改善と発展の試みは往々にしてさまざまな複雑な要素によって、制約を受け、けん制され、はなはだしい場合は妨害された。國交を回復、正常化し、平和友好條約を締結し、政治的な膠著狀態を打破しなければならないなどの重大な歴史的な関頭に直面した際に、高みからの展望が重要だった。このようにして、はじめて大局を把握し、時代の潮流に順応して、正確な戦略的決斷を下し、両國関係を正しい航路から逸脫しないように確保することができた。
雙方の勝利を目指して
第二に、協力し合い雙方が勝利を収めることによってこそ、中日関係は盡きないエネルギーを獲得できるということだ。両國関係の四十年にわたる発展は、共通の利益が絶えず拡大し、利益の紐帯が絶えず緊密化してきた歴程だった。特に中國の改革開放の三十余年にわたって、日本は資金、技術など広範な分野で貴重な支援を提供し、中國の現代化建設を支持してくれたことを、中國人民は決して忘れない。同時に、中國の発展は日本にも大きなチャンスを提供し、日本経済の活力を蘇らせ、成長に寄與した。今日、中日両國はお互いに主要な貿易相手國であり、経済的に相互に依存し、両國が戦略的互恵関係を構築するために確実な物質的基盤を打ち立てた。
伝承して新しさを維持
第三に、友好を伝承してこそ、長い時間が経過しても中日関係の新しさを維持できるということだ。中日友好には二千年余の歴史的な蓄積があるが、これは國際関係史上、稀有な例で、中日関係に特有のメリットだ。戦後、両國の有識人士は中日友好の確固とした信念を堅持し、非常に困難な環境の中で、民間先行で推進し、民が官を督促する形で、最終的に戦後の両國関係の再建の実現のために、卓越した歴史的貢獻をしてきた。國交正常化以降、十年一日の如くに、中國の砂漠化防止に盡力した遠山正瑛先生、生涯を日中文化交流事業に捧げた清水正夫先生、平山郁夫先生ら多數の友好人士が、絶えず中日友好の新しい一章を書いてこられた。われわれは伝統を継承、発揚し、両國のより多くの人々、取り分け若い世代が中日友好事業に加わり、中日関係のさらに素晴らしい未來を切り開いて行かなければならない。